格安SIMのUQモバイルと、モバイルネット接続サービスのWiMAXのセット割となる「ギガMAX月割」が2019年3月1日より受付開始されています。
UQモバイルとWiMAXはどちらもUQコミュニケーションズが提供しており、セット割の登場が待望さていました。
セット割では、UQモバイルとWiMAXの対象プランに契約した場合、UQモバイルの月額料金から毎月300円が割引。
格安SIMでスマホ料金を安くしつつ、自宅のネット環境も整えたい人には最適なセット割と言えます。
そこでこの記事では、
- ギガMAX月割はどんな条件で適用されるのか?
- WiMAXとのセット割は本当にお得なのか?
- WiMAXは果たして固定回線代わりになるのか?
について解説していきます。スマホと自宅のネットを含めた通信費全体の節約のために、ぜひ最後まで読んで参考にしてください。
ギガMAX月割の内容と適用条件
「ギガMAX月割」は、UQモバイルとWiMAX 2+(第2世代のWiMAX)の対象プランを契約している場合に、UQモバイルの月額料金から毎月300円が割引されるセット割です。
これからUQモバイルやWiMAX 2+に加入する人はもちろん、すでに両サービスを利用中の人も割引の対象になります。
UQモバイルでの対象プランは「おしゃべりプラン」「ぴったりプラン」のS・M・L。また、WiMAX 2+では「UQ Flatツープラス ギガ放題」の3年契約、または「UQ Flatツープラス」の3年契約・4年契約が対象です。
セット割の対象プラン | 月間データ容量 | 月額料金 | |
---|---|---|---|
UQモバイル | おしゃべりプラン・ぴったりプラン S | 3GB | 1,980円 (2年目以降 2,980円) |
おしゃべりプラン・ぴったりプラン M | 9GB | 2,980円 (2年目以降 3,980円) | |
おしゃべりプラン・ぴったりプラン L | 21GB | 4,980円 (2年目以降 5,980円) | |
WiMAX 2+ | UQ Flatツープラス ギガ放題(3年契約) | 上限なし (3日間で10GBの制限) | 4,380円 |
UQ Flatツープラス(3年契約 / 4年契約) | 7GB | 3,696円 |
なお、WiMAX 2+はUQコミュニケーションズ以外に、BIGLOBEやニフティ、So-net、 GMOとくとくBB などの各プロバイダーからもサービスが提供されています。これらの提携プロバイダーのWiMAX 2+サービスでもセット割を利用可能となっていて、対象プランはUQ WiMAXの公式サイトで確認できます(PDF)。
ちなみにUQモバイルでは、おしゃべりプラン・ぴったりプランのほかに、「データ高速(+音声)プラン」「データ無制限(+音声)プラン」もありますが、これらのプランはギガMAX月割の対象外となっています。
参考>> UQモバイルのおしゃべりプラン・ぴったりプランの詳細解説
なお、UQ WiMAXでは以下のリンクから申し込むことで、最大13,000円のキャッシュバックがもらえるキャンペーンを実施中です。
キャッシュバック付き申し込みページ>> UQ WiMAX
家族3人と自宅のネットで1万円以下に
毎月300円の割引というとインパクトが小さく感じますが、UQモバイルのおしゃべりプラン・ぴったりプランは最安のプランSで月額1,980円(2年目以降は2,980円)。
そもそも割引前の料金が安く、大手キャリアのように月々1万円近くするわけではありません。
また、2人目以降が毎月500円引きになる「UQ家族割」とも併用可能なので、家族で利用すると、さらにお得になります
たとえば、家族3人ともUQモバイルのおしゃべりプラン Sを利用して、WiMAX 2+でUQ Flatツープラス ギガ放題を契約した場合、毎月の通信料は合計で9,020円と1万円以下になります(2年目以降は12,020円)。
セット割の利用例 | プラン名 | 月額料金 | 備考 |
---|---|---|---|
スマホ(親回線) | おしゃべりプラン・ぴったりプラン S | 1,980円 (2年目以降 2,980円) | |
スマホ(子回線) | おしゃべりプラン・ぴったりプラン S | 1,480円 (2年目以降 2,480円) | 家族割引で−500円 |
スマホ(子回線) | おしゃべりプラン・ぴったりプラン S | 1,480円 (2年目以降 2,480円) | 家族割引で−500円 |
WiMAX 2+ | UQ Flatツープラス ギガ放題(3年契約) | 4,380円 | |
ギガMAX月割 | −300円 | 親回線から割引 | |
合計 | 9,020円 (2年目以降 12,020円) |
なお、UQ家族割を申し込む際には、代表である親回線と毎月500円が割引される子回線を指定することになりますが、仮に子回線を使っている家族がWiMAX 2+を使っていたとしても、ギガMAX月割の300円は親回線の月額料金から引かれます。
親回線と子回線の支払いを家族で別々にしている場合には、この点に留意しておくといいでしょう。
ギガMAX月割は申し込みが必要
ギガMAX月割を利用するには、申し込みが必要になります。
UQスポットなどの実店舗のほか、UQモバイルのオンラインショップや会員サイトの「my UQ mobile」にて申し込みが可能。
300円引きが開始されるのは、申し込み月の翌月からとなります。
なお、ギガMAX月割の申し込みにはWiMAX 2+の「UIMカード電話番号(識別用番号)」が必要なので、UQモバイルを新規申し込みする際に、セット割を同時に申し込めるのは、すでにWiMAX 2+を契約している場合のみ。
UQモバイルを申し込んだ後で、WiMAX 2+を契約した場合は、my UQ mobileからギガMAX月割を申し込むことになります。
ギガMAX月割の注意点
以下では、ギガMAX月割の注意点を見ていきます。
WiMAX 2+のギガ放題は「制限なしに使い放題」ではない
自宅用のネット環境としてWiMAX 2+を使う場合、目玉となるプランが“ギガ放題”をうたう「UQ Flatツープラス ギガ放題」です。月額料金は4,380円(3年契約)。
前世代の「WiMAX」は使い放題が特徴でしたが、第2世代であるWiMAX 2+は混雑回避のための速度制限が行われるため、制限なしに使い放題ではないことには注意が必要です。
具体的には、直近3日間で10GB以上のデータ通信を使用すると、翌日18時頃〜翌々日2時頃まで通信速度が1Mbps程度に制限されます。
もっとも、10GBのデータ通信量というのは、YouTubeの高画質動画を約13時間視聴した場合に消費される量に相当するので、3日間で10GBを超えることは普通の使い方ではあまり考えられません。
もう一つ注意したいのは、WiMAX 2+に加えてLTEも使える「ハイスピードプラスエリアモード」で月間7GB以上のデータ通信を利用してしまうと、通信速度が月末まで最大128kbpsに制限されることです。
この場合、WiMAX 2+のみの「ハイスピードモード」も月末まで、最大128kbpsの速度制限の対象になってしまいます。
LTE(au 4G LTE)は人口カバー率99%超で、WiMAX 2+よりもエリアが広いため、WiMAX 2+が使えない場所でも、LTEなら通信できる可能性が高いです。
しかし、前述の通りLTEが使えるハイスピードプラスエリアモードを使い過ぎると、すぐに速度制限の対象になってしまい、それが月末まで継続してしまいます。
ギガ放題を十分に満喫するためには、WiMAX 2+のみのハイスピードモードをメインで使うのが基本と言えます。
そのため、自分が生活するエリアでWiMAX 2+が使えるかどうかを、UQ WiMAXの公式サイトであらかじめ確認しておくべきです。
また、UQモバイルと同様にWiMAXでも「Try UQ」による15日間の無料試用が可能なので、WiMAX 2+が使えるかどうかをTry UQで実際に確認してみると良いでしょう。
WiMAX 2+の7GBプランは実質的には選びにくい
なお、ギガMAX月割では、WiMAX 2+のUQ Flatツープラス(3年契約 / 4年契約)もセット割の対象になっています。同プランは月間データ容量が7GBで、月額3,696円。
UQ Flatツープラス ギガ放題と比べると月々の料金は安いですが、月間7GBという上限があります(超過後の通信速度は最大128kbps)。
はっきり言って、WiMAX 2+を利用するのであれば、月間7GBは物足りないはずです。
というのも、UQモバイルのおしゃべりプラン・ぴったりプランのプランLを選べば、月間21GBのデータ容量が使えるので、スマホのテザリングを使うほうが大容量かつリーズナブルだからです。
そのため、月間7GBのUQ Flatツープラスもセット割の対象となっていますが、実際にはギガ放題のプランでなければ、WiMAX 2+を使うメリットがないと言えます。
3年契約なのでスマホの契約年数とずれる
また、UQツープラス ギガ放題は3年契約となっていて、スマホと比べて“縛り”の期間が長いことにも注意が必要です。
途中解約の場合、違約金が発生し、違約金は13ヶ月目までが19,000円、25ヶ月目までが14,000円、26ヶ月以降は9,500円となっています。
一方、UQモバイルのおしゃべりプラン・ぴったりプランは2年契約となっていて、途中解約の場合の違約金は9,500円です。
WiMAX 2+が3年契約、UQモバイルが2年契約となっているので、たとえば2年後のスマホの契約満了時に同時解約すると、WiMAX 2+の違約金がかかります。
一方で、3年後のWiMAX 2+の契約満了時に同時解約すると、今度はスマホの違約金が発生する、といったことが起こり得ます。
もちろん、それぞれの期間に応じて別々に解約すれば違約金の問題はありませんが、やめるときは同時にと考えている人は気を付けておくといいでしょう。
自宅のネット環境としてWiMAX 2+を選ぶメリットとデメリット
スマホのテザリングが一般的になった昨今では、外出先でのネット環境としてモバイルルーターを使う利点は少なくなっています。
そのため、WiMAX 2+でも据え置き型のホームルーターが登場しており、家庭のネット環境としての使い道に注目が集まっています。
そこで、自宅のネット環境として、固定回線の代わりにWiMAX 2+利用するメリットとデメリットを見ていきます。
WiMAX 2+のデメリットは通信速度と制限
WiMAX 2+のデメリットは前述の通り、3日間で10GBという混雑回避のための速度制限があることです。
光回線では使い放題が一般的なので、大容量データのダウンロードなどを頻繁に行う人や、ネット動画を一日中、流し放しにしている人なら、WiMAX 2+でなく光回線を選んだほうが良いです。
また、WiMAX 2+は無線インターネットなので、ルーターを置く場所や住環境によって、電波が届きにくく通信速度が遅くなることがあります。
WiMAX 2+の通信速度は下り最大1.2Gbpsとなっていますが、もちろんこれは理論値であり、光回線と比べれば、概して通信速度は遅くて不安定と言えるでしょう。
WiMAX 2+のメリットは持ち運びと工事不要
とはいえ、WiMAX 2+には光回線よりも優れている点もあります。
まず、ホームルーターではなくモバイルルーターを選べば、外出先にも持ち歩いて、いつでもどこでもインターネットを使えるのがメリットです。
さらに、WiMAX 2+の一番のメリットは、光回線のような回線工事が不要であり、ルーターが届けば、すぐにインターネットを使えることです。
光回線を申し込むと、場合によっては工事まで1ヶ月以上待たされることもありますが、WiMAX 2+ではそのような心配はありません。
引っ越しをしても、その日からインターネットを使用可能。回線工事が済むまでスマホのテザリングでしのぐ、といった事態を防げます。
また、集合住宅などで事情により光回線を引く工事ができない場合にも、WiMAXは有用です。
この春、入学や就職で引っ越す予定の人、集合住宅などで回線工事を避けたい人は、固定回線代わりにWiMAX 2+を選ぶといいでしょう。
まとめ:スマホとWiMAXのセットで月300円引き
「ギガMAX月割」は、UQモバイルとWiMAX 2+を契約すると、UQモバイルの月額料金から毎月300円が引かれるセット割です。
スマホの料金を安くしつつ、自宅のネット環境も整えたい人には最適。
ただし、WiMAX 2+には3日間で10GBという通信制限があることには注意。また、LTEを使用するハイスピードプラスエリアモードでは、月間7GBの制限もあるので、自分が生活するエリアでWiMAX 2+が使えるかどうかをあらかじめ確認しておくと良いでしょう。
加えて、WiMAX 2+の標準的なプランであるUQ Flatツープラス ギガ放題は3年契約となり、UQモバイルのスマホの2年契約と期間がずれることにも注意が必要です。
自宅でしか使えず工事が必要な光回線よりもWiMAX 2+を使いたいという人は、UQのギガMAX月割でスマホと自宅のネットを含めた通信費全体を節約してみてはいかがでしょうか。
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