ドコモ・au・ソフトバンクといった大手キャリアから格安SIMへ移行するときに注意したいのが乗り換え費用です。
格安SIMにすれば月々の料金は確実に安くなりますが、タイミングを逃すと乗り換え費用が1万円近くも高くなってしまう場合があるんですね。
この記事では「格安SIMへの乗り換え費用がいくらかかるのか」「乗り換え費用を安くする方法」について解説していきます。
格安SIMの乗り換えで損をしないために、ぜひ最後まで読んで参考にしてください。
乗り換えにかかる費用は?
大手キャリアから格安SIMに移行するにあたり、発生する費用は次の3つです。
MNP転出手数料
事務契約手数料
2年契約の違約金
それぞれについて説明していきます。
MNP転出手数料
まず、電話番号を変えずにMNP(携帯電話番号ポータビリティ)を利用して乗り換える場合、現在契約しているキャリアにMNP転出手数料を払う必要があります。
MNP転出手数料はキャリアによって異なり、ドコモが2,000円、auとソフトバンクが3,000円となっています。
ちなみに将来、格安SIMから別の格安SIMに乗り換える場合も、同様にMNP転出手数料は発生します。だいたい2,000円〜3,000円ですが、DTI SIMなどはMNP転出手数料を5,000円に設定しているので注意が必要です。
MNP転出手数料は、MNPを利用するなら必ず払う必要があるので、削ることはできません。ただし、どうしてもMNP転出手数料を払いたくない場合は、電話番号は変わってしまいますが、MNPではなく新規契約にするという方法もあります。
参考>> MNPと新規契約、どちらを選ぶべきか?
事務契約手数料
格安SIMを契約するにあたり、必要になるのが事務契約手数料です。会社によっては「SIMパッケージ料金」などとしている場合もありますね。
多くの格安SIMでは事務契約手数料は3,000円です。ただし、LINEモバイルや楽天モバイル、BIGLOBE SIMなどは、SIMカード発行手数料として約400円高くなっています。
この事務契約手数料は、会社によっては安くできる方法があるので、後ほど説明しますね。
2年契約の違約金
現在キャリアを使っている人のほとんどが、いわゆる“2年縛り”である2年契約を結んでいるのではないかと思います。2年契約でないと、料金が2倍近くになってしまいますからね。
2年縛りの厄介なところは、解約しない限り、契約が自動更新されてしまうところ。そして、更新月以外に解約すると違約金(契約解除料)9,500円が発生してしまいます。
なお、更新月は契約満了後の2ヶ月間。格安SIMに乗り換えるなら、違約金のかからない更新月がベストですね。このタイミングを逃すかどうかで、乗り換え費用が1万円近く違ってきます。
乗り換え費用のまとめ
ここまでをまとめると、
MNP転出手数料 2,000円 or 3,000円
事務契約手数料 約3,000円
2年契約の違約金 9,500円
となるので、キャリアの2年契約の更新月であれば6,000円程度、更新月以外だと15,000円程度というのがトータルの乗り換え費用となりますね。
端末代の残金はどうなる?
もしも、スマホを24ヶ月の分割払いで購入していて、まだ支払いが終わっていない場合、未払い分の精算がどうなるのか気になるところです。「残金を一括で払う必要があるの?」と心配している人もいるかもしれません。
結論をいうと、残金を一括で精算する必要はありません。解約後も分割払いを続けることが可能です。
ただし、解約すると「月々サポート」「毎月割」「月月割」といった端末代の割引も終了してしまうので要注意です。大手キャリアは月額料金が高い分、端末代の割引を手厚くしているので、割引がなくなると、結果的に端末代が高くついてしまいますからね。
たとえば、ドコモのiPhone 6s(32GBモデル)は実質負担額が約2万円になっていますが、これは月々サポート2,052円(税込)×24ヶ月の割引がすべて適用された場合。仮に1年間で解約してしまうと、残りの12カ月分の割引が受けられないので、約2万4,000円も高くなってしまいます。
端末代をまだ支払い終えていない場合は、割引がなくなったあとの分割支払額や残りの月数をよく考えた上で、格安SIMへの乗り換えを検討したほうが良さそうですね。
乗り換え費用を安くする方法は?
乗り換え費用のうち、唯一安くできる可能性があるのが格安SIMの事務契約手数料です。
その方法は、各サービスの「エントリーパッケージ」を購入した上で、申し込むというものです。申込画面でエントリーパッケージに記載されているコードを入力すると、事務契約手数料3,000円が無料になります。
エントリーパッケージは、Amazonや楽天、家電量販店などで購入でき、1,000円程度のものが多いです。つまり、差額の約2,000円を安くできるわけですね。ただし、エントリーパッケージが無いサービスもあります。
なお、エントリーパッケージにはいくつか注意点もあります。ひとつ目は、エントリーパッケージを使えるのはネットのみで、店舗では使えない場合があること。2つ目は、エントリーパッケージを使って申し込んだ後、審査が通らずにキャンセルになった場合でも、エントリーパッケージの代金は返金されないということです。
また、エントリーパッケージを購入し、到着してからの申し込みになるので、直接申し込むよりも多少時間がかかってしまうのもデメリットかもしれません。もちろん、間違えて別のサービスのエントリーパッケージを購入してしまわないように注意しましょう。
キャンペーンで安く乗り換える方法も
格安SIMでは、事務契約手数料が無料になるキャンペーンを実施していることもあります。そうしたキャンペーンを利用すれば、エントリーパッケージを使うよりも、さらに安く乗り換えが可能ですね。
現在はDMMモバイルが事務契約手数料無料キャンペーンを実施中です。期間は2018年12月6日までです。
スマホを下取りに出して補填可能
格安SIMに乗り換えるにあたり、新たにスマホを購入するのであれば、今まで使っていたスマホを下取りに出して、乗り換え費用を補填するという手もありますね。
楽天モバイルなどの場合、楽天自体でスマホの下取りも行っています。
参考>> 楽天モバイルのプランを確認する
また、乗り換えたい格安SIM自体がスマホの下取りを行っていない場合は、ソフマップなどのスマホ買取サービスを利用すると良いかもしれません。
ちなみにiPhone 6sであれば、買取価格は3万円程度が相場のようです。2年契約の違約金がかかってしまう場合は、スマホの下取りも利用したいところですね。
総まとめ
大手キャリアから格安SIMへの乗り換え費用は、2年縛りの更新月の場合は6,000円程度、更新月以外の場合は15,000円程度になります。できれば、一番お得な更新月の乗り換えを狙いたいところです。
また、エントリーパッケージやキャンペーンを利用すれば、契約事務手数料3,000円は節約できる場合があるので、ぜひ活用してみると良いでしょう。
いずれにせよ多少の乗り換え費用は発生してしまいますが、格安SIMにすれば月々の料金は確実に安くなるので、数ヶ月で元が取れるはずです。契約期間や更新月をよく見きわめつつ、賢く乗り換えてみてはいかがでしょうか?
参考>> 格安SIMにいつ乗り換えるべきか?
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