UQモバイルから6月14日に発売されたAndroidスマホ「Galaxy A30」(サムスン製)がSIMロックフリーであり、ドコモ系MVNOでも通信できることを確認しました。
別稿のGalaxy A30のレビュー記事でも紹介した通り、同端末はおサイフケータイや防水・防塵に対応するのが特徴で、2万円台とリーズナブルな機種。
SIMロックフリーであることから、将来的に他社へ乗り換えることなどを見据えても、入手しておきたい端末だと言えます。
APN設定により他社SIMでも利用可能
UQモバイル版のGalaxy A30に、UQモバイルのSIMカードを装着した場合、APN設定などを行うことなく、そのままデータ通信を利用できます。
しかし、他社のMVNOのSIMカードを装着した場合は、APN設定が必要になります。
今回、ドコモ系MVNOであるDMMモバイルのSIMカードを装着して検証してみましたが、アンテナピクトは表示されるものの、そのままではデータ通信が使えませんでした。
設定画面からAPN設定の画面を表示してみると、ドコモの「spモード」のAPNが設定されていました。
そのため、APNを新規作成し、DMMモバイルのAPN情報を設定したところ、問題なくデータ通信を利用することができました。
そもそもUQモバイルはiPhone以外SIMロックフリー
なお、UQモバイルのGalaxy A30がSIMロックフリーである、というのは実はそれほどセンセーショナルなことではありません。
UQモバイルで販売されている端末のうち、SIMロックがかかっているのはiPhoneのみで、現状、AndroidスマホはSIMロックがかかっていない(SIMロックフリー)とされているからです。
そのため、今回Galaxy A30でドコモ系MVNOが使えたというのは、そのことを再確認したに過ぎません。
UQ版Galaxy A30がSIMロックフリーで生まれる可能性
ドコモ系・SB系の格安SIMでも使える
今回、ドコモ系MVNOのSIMカードがUQモバイル版Galaxy A30で使えることを確認しましたが、SIMロックフリーであるならば、同様にソフトバンク系のMVNO、UQモバイル以外のau系MVNOのSIMカードでも利用可能だと推測されます。
そのため、将来的にUQモバイルから他社のMVNOに乗り換えたとしても、SIMロックの解除を行うことなく、そのまま端末が使えるのがメリットと言えます。
おサイフ・防水対応のAndroidスマホとして有力な選択肢
UQモバイルでのGalaxy A30の販売価格は29,300円(税込31,644円)。
主力プランであるおしゃべりプラン・ぴったりプランの場合、2年縛りはありますが、端末代割引のマンスリー割により、実質負担額は24,500円となっています。
なお、マンスリー割は適用されなくなるものの、2年縛りのない音声通話付きのプラン(データ高速+音声通話プラン)や、データ通信専用のプランでもGalaxy A30を購入可能です。
Galaxy A30のマンスリー割は現時点で月々200円引きとなっており、それほど割引額が多いわけではないので、縛りも割引もないプランで購入するのもアリだと言えます。
ただし、音声通話付きプランには1年間の最低利用期間があります。データ通信専用プランには最低利用期間はありません。
Googleスマホの廉価版「Pixel 3a」の強力な対抗馬に
おサイフケータイや防水・防塵に対応したSIMロックフリーのAndroidスマホとしては、GoogleのPixelシリーズの廉価版「Pixel 3a」が人気となっています。
今回、SIMロックフリーであることが確認できたUQモバイル版のGalaxy A30は、Pixel 3aの強力な対抗馬になると言えます。
Pixel 3aの価格は45,000円(税込48,600円)なので、Galaxy A30のほうが1万5千円以上も安いです。
UQモバイルの回線とセットでしか購入できず、初期費用のSIMパッケージ代なども必要になりますが、前述の通り、2年縛りのないプランでも購入できるので、Pixel 3aがやや高いと感じている人であれば、Galaxy A30を検討してみても良いかもしれません。
Galaxy A30をUQ以外のSIMで使う際の注意点
動作保証の対象外
なお、大手キャリアでスマホのSIMロックを解除したときと同様に、UQモバイルでは同社の端末に「他社のSIMカードを挿入して利用する場合の動作内容等を一切保証しない」としています。
そのため、Galaxy A30はSIMロックフリーではあるものの、他社のSIMカードは自己の責任において利用する必要があることは留意しておきましょう。
他社の一部周波数帯には非対応
また、UQモバイル版のGalaxy A30は、au回線を利用するUQモバイル向けの端末であるため、対応周波数帯もau回線に合わせたものとなっています。
そのため、ドコモ回線やソフトバンク回線で使用されている周波数帯の一部には対応していません。
たとえば、LTEではドコモが使用するバンド19(800MHz帯)、ソフトバンクが使用するバンド8(900MHz帯)には非対応。
各キャリアの LTE主要周波数帯 | バンド1 (2.0GHz) | バンド3 (1.7GHz) | バンド8 (900MHz) | バンド18/26 (800MHz) | バンド19 (800MHz) |
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ドコモ | ◎ | ◯ | ― | ― | ◯ |
ソフトバンク | ◎ | ◯ | ◯ | ― | ― |
au | ◎ | ― | ― | ◎ | ― |
Galaxy A30 | ◯ | ◯ | × | ◯ | × |
各社の主力である2GHz帯には対応しているので、多くの地域で問題なく通信できると考えられますが、他社のSIMカードを使った場合、エリアによってはつながりにくい可能性があることには注意してください。
まとめ
UQモバイルで販売されているGalaxy A30は、SIMロックフリーであり、ドコモ系MVNOなどの他社のSIMカードでも利用可能です。
2年縛りのプランでは割引によって実質負担額24,500円ですが、割引のないプランでも本体価格は29,300円とリーズナブル。同じくおサイフケータイや防水に対応するGoogleのPixel 3aと比べてもお買い得と言えます。
そのため、将来的に他社に乗り換えることも見据えて、Galaxy A30を購入するのも良いかもしれません。
ただし、他社のSIMカードの利用は動作保証外になること、他社の一部の周波数帯には非対応であることには注意が必要です。
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