BIGLOBEモバイルからiPhone7の販売が開始されました。
格安SIMに乗り換えてiPhoneを使いたいと考えている人なら、BIGLOBEモバイルのiPhone7が気になっていることもあると思います。
しかし、BIGLOBEモバイルのiPhone7ははっきり言っておすすめできません。
BIGLOBEモバイルはKDDIグループですが、iPhone7を購入するなら、同じKDDI傘下のUQモバイルを選んだほうが良いです。
この記事では、BIGLOBEモバイルのiPhone7がおすすめできない理由を解説していきます。ぜひ最後まで読んで、参考にしてください。
BIGLOBEモバイルのiPhone7がおすすめできない3つの理由
BIGLOBEモバイルのiPhone7がおすすめできない理由をまとめると、次の通りです。
- 「スマホまる得プラン」は3年以上使うと損
- 「セレクトプラン」で購入すると端末代が割高
- 結果、どちらもおすすめできない
以下で、詳しく確認していきます。
BIGLOBEモバイルでiPhone7を購入できるプラン
まずはじめに、BIGLOBEモバイルでiPhone7を購入できるプランと端末代について見ていきます。
BIGLOBEモバイルでは、「スマホまる得プラン」を利用することでiPhone7を割引価格で購入できます。また、2019年3月18日からは通常の「セレクトプラン」でもiPhone7の購入が可能になりました。
割引受付期間は、どちらも2019年3月31日まで。
なお、BIGLOBEモバイルはドコモ回線のサービスも提供していますが、iPhoneを購入できるのはau回線のみとなっています。
スマホまる得プランはiPhone7が実質31,200円
まずは、「スマホまる得プラン」でのiPhone7の端末代割引について見ていきます。
スマホまる得プランの中でも、iPhone7が購入できるのはデータ容量が月間3GB以上のプランのみ。
iPhone7の32GBモデルは「アシストパック2350」によって、月々2,350円×24回(合計56,400円)で購入可能です。
スマホまる得パックによって毎月1,050円が割引され、割引後の月々の端末代は1,300円。実質負担額は31,200円となっています。
iPhone 7本体価格(スマホまる得プラン) | ||
---|---|---|
32GBモデル | アシストパック2350 | 2,350円×24回(計56,400円) |
端末代割引 | −1,050円×24回 | |
実質負担額 | 1,300円×24回(計31,200円) | |
128GBモデル | アシストパック2850 | 2,850円×24回(計68,400円) |
端末代割引 | −1,050円×24回 | |
実質負担額 | 1,800円×24回(計43,200円) |
また、128GBモデルでは「アシストパック2850」によって、月々2,850円×24回(合計68,400円)で購入可能です。
同じく、毎月1,050円の割引となるので、割引後の端末代は1,800円。実質負担額は43,200円となっています。
スマホまる得プランは2年目以降の料金が高くなる
スマホまる得プランは、最大90分の無料通話が利用できる「通話パック90」、または「10分かけ放題」(いずれも月額830円)のオプションサービスを組み合わせたプラン。
さらに、S+プラン(3GB)、Mプラン(6GB)、Lプラン(12GB)などの月間データ容量に応じたコースがあります。
スマホまる得プランの注意点は、2年目以降の月額料金が高くなることです。
また、BIGLOBEモバイルの通常のプランである「セレクトプラン」と比べても、割高になっています。
月間データ容量が3GBのS+プランで確認してみると、以下の通りです。
BIGLOBEモバイル | スマホまる得プラン S+ | セレクトプラン 3ギガ |
---|---|---|
月間データ容量 | 3GB | 3GB |
プラン料金 | 2,430円 | 1,600円 |
オプション利用料 | − | 830円 |
1年目合計月額料金 | 2,430円 | 2,430円 |
2年目以降 合計月額料金 | 3,480円 | |
謎の差額 | 1,050円 |
1年目の料金は、セレクトプランの月額料金とオプション利用料を加えたものと同額になっていますが、なぜか2年目以降は1,050円の差額が生じます。
前述の通り、スマホまる得プランではiPhone7の端末代が毎月1,050円割引されますが、その割引分を2年目以降の料金に転嫁しているようにしか見えません。
2年縛りで、最低利用期間もある二重苦
なお、スマホまる得プランは自動更新型の2年契約という、いわゆる“2年縛り”のプランとなっています。
24ヶ月目・25ヶ月目の更新期間に解約する場合を除き、途中解約には違約金6,000円が発生します。
2年縛りで違約金がかかるのは大手キャリアでも同じですが、スマホまる得プランには、格安SIMで一般的な12ヶ月の「最低利用期間」もあることに注意が必要です。
最低利用期間の12ヶ月以内に解約すると、違約金8,000円が発生します。
つまり、12ヶ月以内に解約した場合は、2年契約の違約金と最低利用期間の違約金という二重の違約金(合計14,000円)がかかってしまいます。
さらに、端末代のアシストパックは途中解約の場合、残金を一括で支払わなければならず、残りの期間の割引も受けられません。
以上のことから、BIGLOBEモバイルでiPhone7を購入するなら2年間は利用するのが前提であり、途中解約には大きなリスクがあると言えます。
プラン変更ができず、3年間使ったら割引が帳消しに
3年以上使うならSIMフリー版のほうが安上がり
ここまでをまとめると、まずスマホまる得プランでのiPhone7の端末代割引が月々−1,050円×24回。
そして、S+プランの場合、セレクトプランの月額料金とオプション利用料の合計金額に加えて、2年目以降に上乗せされるのが月々1,050円。
つまり、割引分の支払いを1年後に先延ばししているだけに過ぎず、3年間使い続けると割引分が帳消しになってしまう計算です。
しかも、2年契約を自動更新してしまうと、以降は違約金が発生してしまうため、さらに2年間は解約するのが難しくなります。
仮に、スマホまる得プランで4年間使い続けたとすると、SIMフリー版のiPhone7(32GBモデルの場合、50,800円)を購入して、セレクトプランで利用したほうが、安上がりになります。
もちろん、BIGLOBEモバイルで購入する場合、端末代を分割払いにできるメリットがありますが、アップルストアでもiPhone7を24回払いで金利手数料無料のショッピングローンで購入することが可能です。
そのため、BIGLOBEモバイルでiPhone7を購入して、3年目以降も利用し続けるのはおすすめできません。
セレクトプランへのプラン変更は不可
ここで、「2年契約の満了時にスマホまる得プランからセレクトプランにプラン変更すればいいのではないか?」という疑問が浮かびます。
しかし、スマホまる得プランからセレクトプランへのプラン変更は不可。
そのため、BIGLOBEモバイルでiPhone7を購入して、割引のメリット受けるには、2年間使ったら解約して、他社に乗り換えるしかありません。
2年後に必ず他社へ乗り換えることを前提として、格安SIMに申し込むというのはかなり面倒なはずです。
なお、セレクトプランへのプラン変更はできませんが、スマホまる得プランで、S+・M・Lプランなどのコースを変更することは可能です。
S+プラン以外のスマホまる得プランでも不利
ここまでは、スマホまる得プランのS+プランを中心に見てきましたが、その他のコースについても、通常のセレクトプランとの比較を確認していきます。
スマホまる得プラン | S+ | M | L | 2L | 3L |
---|---|---|---|---|---|
月間データ容量 | 3GB | 6GB | 12GB | 20GB | 30GB |
1年目 月額料金 | 2,430円 | 2,980円 | 4,230円 | 6,030円 | 8,280円 |
2年目 月額料金 | 3,480円 | 3,980円 | 5,980円 | 7,480円 | 8,980円 |
セレクトプラン+通話オプション | 2,430円 | 2,980円 | 4,230円 | 6,030円 | 8,280円 |
謎の差額 | 1,050円 | 1,000円 | 1,750円 | 1,450円 | 700円 |
まず、Mプランは2年目以降の月額料金の差額が1,000円で、S+プランと比べると、わずかに50円ほど小さくなっています。
しかし、それでも4年間使ってしまうと、SIMフリー版とセレクトプランの組み合わせよりも損することになります。
なおかつ、1年目が2,980円で2年目以降が3,980円という料金は、UQモバイルのおしゃべりプラン・ぴったりプランのMと同じ金額。
UQモバイルなら、プランMで月間9GBのデータが使えるので、それだったらUQモバイルを選んだほうが良いです。
また、Lプランでは月々1,750円、2Lプランでは月々1,450円が2年目以降に上乗せされます。iPhone7の割引額よりも大きいため、3年間使うだけで料金は赤字になります。
一方、3Lプランは2年目以降の差額が月々700円なので、一番お得に見えますが、データ容量が月間30GBで月額8,280円(2年目以降は8,980円)となり、月額料金がかなり高額です。
大手キャリアでは大容量プランが比較的割安になっているので、格安SIMで月々8,000円以上も支払うなら、大手キャリアを選んだほうが良いです。
以上のように、スマホまる得プランのS+プラン以外のコースでも、iPhone7の端末代割引のメリットを生かせないため、おすすめできません。
セレクトプランではiPhone7の端末代が割高
前述の通り、BIGLOBEモバイルでは3月18日から通常の「セレクトプラン」でもiPhone7が購入可能になりました。
セレクトプランは、スマホまる得プランとは違って、通話オプションのセットが強制ではなく、2年縛りもありません。(1年間の最低利用期間はあり)
しかし、その代り、端末代割引は毎月320円引きと少なくなっています。
iPhone 7本体価格(セレクトプラン) | ||
---|---|---|
32GBモデル | アシストパック2350 | 2,350円×24回(計56,400円) |
端末代割引 | −320円×24回 | |
実質負担額 | 2,030円×24回(計48,720円) | |
128GBモデル | アシストパック2850 | 2,850円×24回(計68,400円) |
端末代割引 | −320円×24回 | |
実質負担額 | 2,530円×24回(計60,720円) |
結果的に、iPhone7 32GBモデルは実質48,720円、128GBモデルは実質60,720円。
なお、SIMフリーのiPhone7が32GBモデルで50,800円、128GBモデルで64,800円なので、実際には2,000円〜4,000円程度しか安くなっていません。
よほどBIGLOBEモバイルにこだわりがない限り、わざわざBIGLOBEモバイルで購入する理由がないと言えます。
まとめ
BIGLOBEモバイルのiPhone7は、「スマホまる得プラン」なら実質31,200円という割引価格で購入できます。
しかし、スマホまる得プランは、既存のプランとオプションサービスを組み合わせただけのプランなのに、なぜか2年目以降の月額料金が高くなる仕様となっていることに注意。
3年目以降も使い続けた場合、端末代の割引分が帳消しになるので、SIMフリー版のiPhone7を購入したほうが安上がりになってしまいます。
さらに、スマホまる得プランからセレクトプランへプラン変更することができないため、損をしないためには2年後に他社へ乗り換える必要があります。
また、セレクトプランでもiPhone7を購入可能になりましたが、“2年縛り”が無い代わりに、端末代割引はわずか。SIMフリー版と比べて、たいして安くなっていません。
以上のような理由から、BIGLOBEモバイルでiPhone7を購入することはおすすめできません。
格安SIMでiPhone7を購入したいのであれば、同じKDDI傘下でも、料金プランが他のスマホと共通でわかりやすいUQモバイルを選んだほうが良いでしょう。
参考>> UQモバイルのiPhone7は実質31,700円〜
公式サイト>> BIGLOBEモバイル
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