基礎知識

そもそも格安SIMとは? なぜ安いのか?

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「スマホを格安SIMにすると安くなる」と聞いて興味を持ったものの

そもそも格安SIMがどんなサービスなのか、よく分からないという人も多いと思います。

結論から言うと、現在ドコモやau、ソフトバンクといった大手キャリアのスマホで毎月6,000円程度使っている人であれば

格安SIMに乗り換えることで、スマホの月々の料金を3分の1以下に削減できる可能性があります。

ですが、いきなり「スマホの料金が3分の1になる」と言われても

「そんなうまい話があるの?」「なんだか怪しい!」と感じてしまうかもしれません。

この記事では、格安SIMがどのようなサービスで、なぜ安いのか、そして大手キャリアとはどう違いのかを、わかりやすく解説していきます。

格安SIMとはMVNOが提供する通信サービス

格安SIMをひと言で説明すると、MVNO(仮想移動体通信事業者)が提供するモバイル向けの通信サービスです。

一般的なスマホでは、ドコモやau、ソフトバンクといった大手キャリアと契約することで、通信サービスを利用できるようになっていますが

大手キャリアの代わりに、MVNOと契約することで、スマホを安い料金で利用できるようになります。

MVNOとは?

MVNOというのは、簡単にいえば、基地局を持っていない携帯キャリア(通信事業者)となります。

そのため、MVNOでは大手キャリアから基地局などのネットワーク設備を借りて、通信サービスを提供しています。

基地局を自ら持たず、大手キャリアから借りることで、安い料金の通信サービスを実現しているのです。

ちなみに、MVNOの読み方は、アルファベットを1字ずつ読んで「エムブイエヌオー」です。

そもそも全国でスマホを使えるのは

現在では、北海道から沖縄まで、全国のいたる所でスマホを使って、音声通話やデータ通信ができます。

これは、ひとえにドコモ、au、ソフトバンクの各社が、スマホと通信をやりとりする基地局を全国の隅々に設置しているからです。

全国のどこに行ってもスマホが使えるのは、基地局のお陰ともいえます。

キャリアの寡占状態を変える存在

しかし、基地局を全国規模で設置するには、かなりの設備投資が必要になり、それが携帯キャリアの新規参入を妨げる大きな要因のひとつになっています。

そのため、旧イー・モバイル(現ワイモバイル)がソフトバンクに買収されて以降、主要な携帯キャリアはドコモ、au、ソフトバンクの3社に集約され、いわば寡占状況となっています。

こうした状況を変える存在として、期待されているのがMVNOです。

先に説明した通り、MVNOでは大手キャリアの基地局を借りて通信サービスを提供するため、大規模な設備投資が必要ありません。

MVNOは、新規参入が容易な新しい形の携帯キャリアといえるでしょう。

総務省でも、大手キャリア3社による寡占状況と各社同様の通信料金を問題視し、多彩なサービスと料金体系を実現するために、MVNOを推進しています。

格安SIMと大手キャリアの違いは?

MVNOが大手キャリアのネットワーク設備を借りて提供しているのが格安SIM、というのが分かったところで

気になるのは、格安SIMと大手キャリアでは、サービスの品質や内容がどう違うのか、ではないかと思います。

通信エリアはキャリア同等

「格安SIMに乗り換えて、料金が安くなったとしても、電波のつながりが悪くなったらイヤだな」と不安に感じた人もいるかもしれませんが、その心配は不要です。

というのも、格安SIMでは大手キャリアの基地局を借りているため、通信エリアはキャリア同等となるからです。

たとえば、ドコモのネットワークに対応する格安SIMであれば、通信エリアはドコモと同じ。auのネットワークに対応する格安SIMは、auと同じ通信エリアで利用できます。

また、音声通話の品質に関しても、大手キャリアと同等となります。

だとしたら、格安SIMにデメリットはないのかと言われれば、もちろん、そんなことはありません。

格安SIMの仕組みと通信速度

MVNOでは、大手キャリアのネットワーク設備を借りる際に、通信帯域(帯域幅)を決めて契約します。

通信帯域とは、道路の幅のようなもので、帯域の大きさによって流せるデータ量が決まります。

道幅が広ければ一度に多くの人(データ量)が通れるけれど、道幅が狭いと通れる人数(データ量)が少なくなると考えると、イメージしやすいと思います。

当然、通信帯域が大きいほど通信は快適になりますが、その分、キャリアに支払う利用料の負担が大きくなるため

MVNO各社では、利用者数や利用状況、コストを勘案して、借りる通信帯域を決めています。

しかし、利用者数が急に増えたり、あるいは一時的に通信が集中したりすると、通信帯域が混み合うことになり、結果として通信速度が低下します。

実際、格安SIMでは通信が集中する昼休みの時間帯には、通信速度が遅くなると言われています。

この通信速度が遅くなる場合があることが、格安SIMのデメリットのひとつです。

キャリアのサービスではないデメリット

当たり前ですが、格安SIMはMVNOが提供するサービスであり、大手キャリアのサービスではありません。

人によっては、キャリアのサービスでないことが、デメリットになる可能性があります。

たとえば、「@docomo.ne.jp」「@ezweb.ne.jp」「@softbank.ne.jp」といったキャリアのメールアドレスは、格安SIMでは利用できなくなります。

また、大手キャリアはドコモショップやauショップといった店舗を全国に展開していますが、格安SIMではこれらの店舗を利用できません。

MVNOによっては、独自店舗や大手家電量販店などで契約を受け付けている場合もありますが、キャリアの店舗に比べれば、数は少なくなります。

格安SIMの申し込みや解約は、WEBサイトで行うのが基本となります。

地方在住などでキャリアの店舗をよく利用している人にとっては、格安SIMは不向きといえるかもしれません。

格安SIMは「SIM」のサービス

格安SIMは、その名の通り「SIM」(SIMカード)を使って提供される通信サービスです。

SIMカードとは?

SIMカードとは、電話番号を特定するためのID番号が記録されたICカードのこと。

ドコモでは「ドコモUIMカード」、auでは「au ICカード」といった呼称が使われています。

スマホでは、このSIMカードを装着することで、音声通話やデータ通信が利用できるようになります。

大手キャリアのスマホを使っていると、機種変更の際に店舗でSIMカードを新しいスマホに挿し替えてくれるため

自分でSIMカードを抜き挿しする機会がなく、あまりSIMカードを意識したことがないかもしれません。

しかし、格安SIMでは、新しいスマホをセット購入する場合を除くと、SIMカードのみが提供されます。

つまり、通信サービスを利用するためのSIMカードだけを契約できる、というのが格安SIMの特徴です。

(実際には、キャリアでもSIMカードのみを契約することが可能ですが、料金面からすると、あまりメリットはありません。)

現在のスマホのまま格安SIMに乗り換えられる

格安SIMでSIMカードだけを契約した場合、スマホはユーザー自身で用意する必要があります。

方法としては、SIMフリーのスマホを新たに購入することも可能ですが

場合によっては、現在キャリアで使っているスマホをそのまま格安SIMで使うこともできます。

たとえば、ドコモのスマホであれば、SIMロックを解除することなく、ドコモのネットワークに対応する格安SIMを利用可能です。

また、iPhone 6sやiPhone SEといった機種では、キャリアに関係なく、SIMロックを解除することで、さまざまな格安SIMが利用できるようになります。

通常、キャリア間で乗り換えを行う場合、移行先のキャリアで新しいスマホを購入し、一括払いや2年間の分割払いで支払うことになります。

しかし、格安SIMでは、現在のスマホをそのまま使い、SIMカードを変えることで

新たな負担を抱えることなく、乗り換えることができるわけです。

スマホを購入するときの違い

一方、新しいスマホを購入したい場合には、少々事情が異なってきます。

大手キャリアでは、毎月の利用料が高額な代わりに、「月々サポート」や「端末購入サポート」といった端末購入割引を提供しています。

この割引を利用することで、たとえば本体価格が8万円のスマホを「実質負担額3万円」といった割引価格で購入できます。

しかし、多くの格安SIMでは、セット購入するスマホの分割払いが可能であっても、キャリアのような端末購入割引はありません。

仮に本体価格8万円のスマホを購入した場合、分割払いの場合でも、最終的には8万円すべてをユーザー自身が負担することになります。

それでも安い格安SIM

「じゃあやっぱり、新しいスマホを買うならキャリアがいいの?」と思った人もいるかもしれませんが、そういうわけではありません。

大手キャリアの端末購入割引は、2年間利用することを前提にしていて、途中で解約すれば、割引が終了してしまいます。

つまり、表記されている実質負担額まで割引が行われるためには、高額な利用料を2年間支払い続けなければいけません。

この2年間のトータルコストを考えると、ほとんどの場合で格安SIMを利用したほうがコストは安くなります。

格安SIMのプランの特徴は?

最後に、格安SIMのプランの特徴について、紹介していきたいと思います。

2年縛りのないシンプルなプラン

大手キャリアでは、自動更新型の2年契約という2年縛りのプランが一般的です。

実際には、2年契約以外のプランもあるのですが、月額基本料が2倍近くになったりと、それを選ぶのは現実的ではありません。

そして、2年契約の場合、途中で解約すると、9,500円の違約金が発生します。

この違約金のせいで、損した気分になったり、乗り換えを諦めたことのある人も多いかもしれません。

一方、格安SIMの多くのプランでは、2年縛りのような契約期間がありません。

090番号などの通話が利用できる通話対応SIMの場合、1年間の最低利用期間があり、期間内の解約には違約金が発生しますが

その後は縛りがなく、いつ解約しても違約金がかかることはありません。

そして、2年契約の有無によって、月額基本料が変わるといった料金のわかりにくさもありません。

これは、料金の安さと並んで、格安SIMの大きなメリットです。

ラインナップが増え、メインで使える存在に

元々、格安SIMでは月間データ容量が1GBなどの低容量プランが主流であり、スマホを2台持ちする人のサブ回線として利用されてきました。

しかし現在では、月間20GBや月間30GBといった大容量プランも登場し、多彩な選択肢から選ぶことが可能になっています。

また、音声通話に対応するプランも増え、キャリアから電話番号を変えずに乗り換えられるMNP(携帯電話ポータビリティ)がほとんどの格安SIMで利用可能となり

メインのスマホとしても十分使える存在になりつつあります。

さらに、5分かけ放題などの通話定額サービスや、端末補償・修理保証などのキャリア並みのサポートサービスを提供しているMVNOも出てきており

今後、格安SIMは幅広い層に利用が広がっていくことが予想されます。

まとめ

格安SIMは、何より料金の安さが魅力のモバイル向け通信サービスです。

また、スマホを購入することなく、SIMカードだけを契約でき、2年縛りがないプランを選べるのも格安SIMのメリットです。

この料金の安さと柔軟なサービスは、MVNOが大手キャリアからネットワークを借りることで実現しています。

通信速度が遅くなるなど、いくつかのデメリットもありますが

メリットとデメリットを見極め、自分にとってメリットがより大きいのであれば、格安SIMを検討してみてはいかがでしょうか。

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